貼雑帖についてようこそ「与志田の貼雑帖」へ……。 このページは、私がかねてより書き留めておいた雑多な情報を整理し、それらを体系的にまとめた上で公開するものです。個人的に注目している作家や漫画家の作品目録、テレビドラマやアニメのフィルモグラフィー、書籍やビデオの刊行記録、等々。意外と公的なメディアでは記されることの少ない、そんなエンターテインメント系の情報を中心に収めるべく、2000年1月に開設しました。以来、コンテンツの拡充とデザインの見直しを図りつつ、現在の形をなすに至っております。 というわけで、ここに取り上げる内容は、主として個人の興味のおよぶところから出発しており、きわめて私的で趣味的であることをまずはご了解ください。そして、その点こそが当サイトのコンセプトであるとご理解いただければ幸いです。もちろん、現在の形がすべてではありません。コンテンツは今後さらに多様化するとともに、情報量も増えていくことでしょう。訪問者である皆さんからのリクエストなどにも可能な限り応じていきたいと思います。ぜひとも当サイトのさらなる充実と発展にご期待ください。 なお、タイトルに掲げた「貼雑帖」は、私の敬愛する乱歩その人が自ら編んだ自伝的備忘録ともいうべき「貼雑年譜」のそれから借りることにしました。内容はまったくの別物ですが、記録の集成というその思想には相通ずるところがあると思えるからです。江戸川乱歩は記録癖、収集癖のあることで知られ、じつは私も乱歩に影響されたわけではありませんが、幼少の頃よりそうなのです。おそらくこのページに関心を寄せてくださった皆さんも、きっとそうした気質の持ち主ではないかと思います。乱歩という偉大なる先駆者に敬意を表して、ともにこのページを盛り立てていけたならこれにすぐる喜びはありません。 2007. 1.24 与志田 拓実 貼雑(はりまぜ)年譜 乱歩は時にそれを「貼雑帳」と呼んでいるが、原本の題箋には「貼雑年譜」とある。乱歩が自身に関する記録を年代的にまとめた自己資料の集大成として知られるものだ。乱歩は日ごろから自分について書かれた新聞や雑誌などの記事を切り抜き収集しては、丹念に保存していた。それらを整理し、自家製本した新聞紙半頁大のスクラップブックがこの「貼雑年譜」である。乱歩はこれを編むにあたってまず生家の由緒を述べ、祖父母と父母の事蹟、自分の出生、さらには時々に住んだ家の間取り図までを詳細に書き記している。ある意味で挿絵入りの日記、作家活動における業務録とも取れるそれは、戦前の分が三冊、戦後昭和三十七年までの分が六冊、全九冊が乱歩自らの手によって編まれた。 手製のスクラップブックというだけあって、もとよりこれは出版を目的に仕立てられたものではないが、そこに含まれる切り抜き記事や書き込みは、作家乱歩の業績およびわが国の探偵小説界を展望するに足る好資料である。ちなみに「貼雑年譜」は先に講談社から「江戸川乱歩推理文庫」の補巻としてそのうちの一部が複製刊行されたが、今は時を経て絶版となっている。興味を持たれた方は古書店をあたられたい。 「与志田の貼雑帖」の紹介記事
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